大阪市都島区の大阪精密入れ歯治療室。かみ合わせの変化について。

治療用義歯

かみ合わせの変化

かみ合わせが起こる原因や対処法について、説明いたします。

かみ合わせは変化し続けています。

最終の入れ歯かみ合わせは、色んな原因によって、変化し続けています。人体なので、体は変化し続けます。その一環だと考えてください。その変化が、体にとって許容出来るかどうかで、かみやすさや、入れ歯の安定性などに影響します。

かみ合わせの変化の原因

かみ合わせが変化する原因は以下のようなものが考えられます。

歯の擦り減りによるもの

食事をしたり、歯ぎしりをしたりするなど、上下の歯と歯をすり合わせることによって、歯は自然とすり減ります。すり減るということは、上の顎と下の顎の位置関係が少し近くなったり、すり減り方によっては、左右のずれが出たりすることがあります。多少のすり減りは、人体にとって許容されますが、病的なすり減りであれば、かみにくさとして自覚症状が出ることもあります。

歯の移動によるもの

歯の位置は、骨に固定されているわけではありません。矯正治療により、歯の位置が動くことからもわかります。歯のすり減りや、歯の喪失とも関係しますが、上下の歯の接触の力のバランスにより、少しずつ移動します。歯周病などにより、歯と骨の接続部分が破壊されると、より歯が移動しやすくなります。典型的なのは、奥歯がすり減ったり、奥歯が失われることで、前歯がよく当たるようになり、前歯が出っ歯になる方向に移動してしまうことがあります。また、病的な歯ぎしり・食いしばりなどの力が歯にかかりつづけることで、歯を動かしてしまうこともあります。

このように、歯が移動することで、かみ合わせは変化していきます。

歯の喪失によるもの

歯が喪失すると、残っている歯のかみ合わせのバランスは変化し、歯が移動してしまい、かみ合わせは変化します。歯が失われると、その歯の後ろの歯が手前にこけてきたり、かみ合わせていた歯が生えてきたりします。また、歯を失って放置すると、その部分は噛みにくいため、反対側の歯ばかり使ってしまい、そのために反対側の歯がすり減ったり、動いたりしてしまうこともあります。

顎の位置の変化によるもの

様々な要因で、顎の位置自体が変化することがあります。上顎と下顎は左右の顎の関節で固定されていますが、顎の関節の変形や、顎の筋肉の変化・顎の感覚の変化などにより、上顎と下顎の位置関係が変化していくことがあります。例えば、部分入れ歯の場合、歯が残っている部分でより強く噛もうとして、顎の位置を無意識に変化させてしまうことがあります。 総入れ歯でも変化してしまうこともあり、根本的な原因はまだ詳しくわかっていません。

不適切なかぶせもの・ブリッジ・入れ歯・インプラントによるもの

歯がむし歯になったり、歯が失われることで、人工物で歯を補う治療が行われます。適切な治療であれば、体に許容されて、大きな問題は起こしづらいのですが、きっちりと検査・診断して作られないブリッジ・入れ歯・インプラントは体に許容されずに問題を引き起こすことが多くあります。

かみ合わせの変化に対する対処法

かみ合わせの変化といっても、色々なパターンがありますので一概には言えませんが、対処法の例をいくつか挙げていきます。

自覚症状が乏しく、日常生活で差しさわりないなら、大きくは変更しない

自覚症状が少ないのなら、その顎の位置は体の許容範囲内に収まっている可能性があります。人間には適応能力もありますので、慣れているということもあります。例外的に、そのかみ合わせであれば、かぶせものや入れ歯を作ることが難しいなど、事情があれば、かみ合わせを変更することもありますが、それでも、検査をしっかりした上で、慎重に最低限の変更を行うことに留まるべきです。現状で問題が少ないのに、大きく変更するというのは、リスクが大きいと考えます。

かみ合わせの変化によって、生活に支障が出る場合

生活に支障が出る場合は、医療として介入し、かみ合わせを再構築する必要があります。その際、つめものやかぶせものの製作のみで対応できるものもあれば、顎の位置関係を変化させなければいけない場合もあります。つめものやかぶせものによる対応であっても、プロビジョナルレストレーションという装置によって、本当にかみ合わせが適切かどうかを確認する必要があります。

また、大きく顎の位置を変える場合は、例えば、ゴシックアーチ検査などの精密にかみ合わせの位置を計測できる検査などによって、適正な顎の位置を調べてかみ合わせを調べて、プロビジョナルレストレーション(入れ歯の場合は治療用義歯)によって、確認するという段階が必要になってきます。

かみ合わせに関しては、まだ研究が進んでおらず、どういう風に対処すればよいかというガイドラインはありません。かといって、歯科医師がなんとなく適当に決めてよいものでは絶対にありません。論理的に考えて、適正な位置を探して行くことがまず大事で、最終的には患者さんそれぞれの生活への影響具合をみながら、対処していく必要があります。

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