大阪市都島区の大阪精密入れ歯治療室。下顎吸着入れ歯の仕組みについて。

治療用義歯

下顎吸着入れ歯

下顎吸着入れ歯の仕組みについて説明いたします。

下顎の吸着入れ歯の吸着ポイント

下顎吸着入れ歯の形下顎の総入れ歯の吸着は従来は不可能と言われていたことであり、近年、吸着させることが出来るということが一部の歯科医師により認知され始めて来たところです。

当院でも下顎の吸着入れ歯を作成しておりますが、やはり上顎と比べると難易度は高いと考えております。理由は、以下に示すような沢山の吸着の条件を満たすことが、知識と技術力、経験が伴っていないと中々実現できないことだからです。

また、お口の中の組織には個人差があり、例えばお口を開けたときに舌を奥に引っ込める癖がある方には、下記の舌下ヒダ部での封鎖が解除されやすいなど、吸着を落とす要素になります。当院では豊富な経験を活かし、吸着力が低い場合はその原因を突き止め、可能な限り対策をして吸着力を向上させるように努力を致します。

入れ歯内面とレトロモラーパッドとの接触封鎖

写真の1番のマークしてある部分をレトロモラーパッドと言います。レトロモラーパッドと入れ歯の隙間からはかなり空気が入りやすいのですが、その理由としてレトロモラーパッドは柔らかく変形しやすい組織で、型取りが難しいことが挙げられます。入れ歯の内面とレトロモラーパッドの緊密な接触により、入れ歯内面に空気が入らないようにします。レトロモラーパッドを覆うため、入れ歯の後端が少し反り返ったような形で伸びます。

レトロモラーパッド入れ歯表面での封鎖

写真の1番のレトロモラーパッドですが、内面の封鎖とは別に、表面での封鎖も必要です。入れ歯の1番の場所の表面に外側から頬っぺたの粘膜、内側から舌が乗っかることで、入れ歯の内面に空気が入らないように封鎖できます。

後顎舌骨筋窩の代償性封鎖

写真の2番の部分の顎の奥の方に後顎舌骨筋窩と呼ばれるくぼみがあります。くぼみの少し下あたりの深い場所まで入れ歯の縁を伸ばすことで、舌で入れ歯を抑え込むことが出来て、内面に空気が入らないように封鎖できます。

舌下ヒダ部のスポンジ状組織による封鎖

写真の3番の部分ですが、舌の裏側に柔らかい組織があります。入れ歯の縁を柔らかい組織に押し付けることで、入れ歯の内面に空気が入らないように封鎖できます。写真の2番から3番のつながりにより、入れ歯の縁が緩いS字カーブになります。加えて、3番の場所は接触型の封鎖であり、幅を確保するため厚みが出ます。

前歯部・臼歯部頬側の内外側二重封鎖

写真の4番の部分、要するに歯ぐきの外側の部分ですが、歯ぐきと頬っぺたや唇の粘膜で入れ歯の縁を挟み込むことで、空気が入らないように封鎖できます。

吸着しない入れ歯の特徴(例)

最終の入れ歯

上の写真の右側は当院で製作した吸着入れ歯ですが、左側は患者さんが初診時に装着されていた吸着しない入れ歯ですこうして比較すると、形が全く違うことがわかると思います。左の入れ歯の問題点を挙げてみます。

  • レトロモラーパッドが覆われていない。
  • 2番、3番部の連続がS字カーブになっていない。
  • 全体的に厚みが均一すぎる。

上記のような歯ぐきのアーチに単純に沿わせた形の入れ歯をひも状義歯と言い、安定しない入れ歯の代表例とされています。ぱっと見はどちらも総入れ歯に見えますが、このようなちょっとした違いにより、吸着するかしないかが大きく変わってくるのです。