大阪市の山下歯科。歯の破折について。

入れ歯とインプラントの比較

歯の破折

歯が割れることについて説明します。

歯の破折とは?

歯根破折

何らかの理由により、歯が割れてしまうことを言います。割れ方により、その後の歯の治療法が変わってきます。歯の割れ方には、色々な分類の仕方がありますが、大まかには下の項目により、分けられます。

  • 部位:歯の頭の部分・歯の根っこの部分・その両方
  • 神経の有無:神経がある歯・神経がない歯
  • 割れ方:浅いひび割れ・深いひび割れ・破片が完全に分かれている

歯の破折の治療法

歯の破折には様々なパターンがあります。下に、いくつかの例を挙げてみましたが、複雑な診断が必要なので、歯内療法や歯の破折に詳しい歯科医師の診断を受けるようにして下さい。

歯の頭の部分の破折で、浅いひび割れ

症状がない場合は、治療対象にせずに経過観察になる場合が多いです。噛んだら痛い等の症状がある場合、割れている線がさらに広がらないように、かぶせものを付けて歯を保護することもあります。

歯の頭の部分の破折で、神経のある歯で深いひび割れ

噛むと痛かったり、何もしなくてもズキズキ痛むような症状が出ることがあります。神経付近や、神経にまでひび割れが達してしまっている場合、神経を保護する処置(覆髄)神経を取る処置(断髄・抜髄)や感染根管治療が必要になる場合があります。

歯の根っこの破折(歯根破折)

歯の根っこを含んで割れることを歯根破折と言います。別のページで詳しく解説しています。

歯の破折の原因

歯が割れる原因はいくつかありますが、直接的な原因と間接的な原因があります。可能な限り、割れる原因を減らすことで、歯が割れる事故を出来る限り防いでいきます。

直接的な原因は、歯に大きな力が加わることです。

直接的には、歯が耐えられない力が加わると、割れてしまいます。歯に大きな力が加わる状況は、以下のようなことが挙げられます。

  • 寝ている間の歯ぎしり・食いしばり
  • 起きている間の歯の接触癖。
  • とても固いものを噛んだ。(ビールの栓を歯で開けるなど)
  • 事故による外傷。(転倒・交通事故など)

上記は避けることが難しいこともありますが、起きている間の歯の接触癖は、減らせる可能性がありますし、硬いものを無理に噛んだり食べたりしないということは、日常的に心がけることが出来ます。

間接的な原因は、歯を失って少なくなってしまうことです。

当然の話ですが、歯がむし歯などで無くなって、薄くなってしまうとその分強度が下がって割れやすくなります。また、歯に対して大きな力がかかりやすい状況を作ってしまうことも良くありません。

  • むし歯
  • 不適切なつめもの(インレー・コンポジットレジン充填)
  • 抜髄
  • 不適切なポストコア
  • 帯冠(フェルール)効果の得られていないかぶせもの
  • かぶせもの・入れ歯・インプラントのかみ合わせ調整の不足
  • 不整な歯並び

むし歯によって歯を失うこと自体が歯の強度を下げる原因になるので、極力むし歯を進行させないことは大事です。さらに、むし歯になってしまった後の治療の質によっても歯の割れやすさは大きく変わる可能性があります。良い治療を受けることは、歯の寿命を延ばすことに直結します。